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エムさんと長野へ「御柱祭」を観に行く。
良くテレビで放映されたりする長い坂をすごい勢いで下るのは来週末の「下社」の御柱で、今週は「上社」のほう。
それでも、やっぱりそれなりの勾配の坂を下ったり、寒空の下で冷たい川の中を引っ張って渡ったりとなかなかに派手なのだ。
特急で到着した駅で荷物を預け、地図を見ながらさっそく坂を下る「木落とし」の会場へ。
上社の御柱には前後に2本ずつ「メドデコ」と呼ばれる角のような柱が立てられていて、それに左右8人ずつくらい、氏子さんの男性が捕まっている。一番上の人は地上4mくらいの高さになっていると思うのだけれどもそのまま坂を下るという、高所恐怖症には考えられない状態。
見ている分には非常に面白いのだけれども、1日に落とす柱は4本なので待ち時間がそれなりに長い。おまけに寒い。
取り敢えず1本落ちるのを見てから「川越し」の会場へ移動。
町の中はすっかり(文字通り)「お祭り騒ぎ」になっていて、いたるところに法被の氏子さん達が集い、運びかけの御柱が横たわり、屋台と泣く子供とごちそうとはしゃぐ若者と振る舞い酒と酔っ払いと。
微熱にうっとりしているような状態の通りをエムさんと笑いながら歩き、会場へと向かう。
川はきちんと護岸がしてあるのだけれども、川越しのポイントの岸だけは専用に傾斜角が緩くされていたりして面白い。
ここでもそれなりに待ち時間があり、河原で座って待っているとかなり寒さが応える。
しかし、同じように川辺で待っている地元のかたの「木遣り」と呼ばれる独特の節回しのお囃子と、それに合わせた観客の掛け声などを聞いているうちに時間は過ぎる。
そのまましばらく待っていると木落とし同様メドデコを付けた状態の柱がやってきて、前部に結びつけられた太い綱をひたすら引っ張り、冷たい川を越えて行く。
祭りとは不思議なものだ。「ハレ」と「ケ」みたいな概念を改めてじっくり考えてしまう。
6年に1度、こんなに盛大な「ハレ」が約束されている生活というのはどんな感じなのだろう。
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