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ええ仕事ですとも。
どうしても波長の合わない人間というのはいる。そんな人と関わらなければならないときは苦笑で紛らわすしかないのだけれども、それがお客様で、朝一でミーティングしなければならないというのはやはりちょっと辛い。
ミーティングの最中ずっと「今自分が如何に不機嫌な表情をしているか」ということばかり考えてしまう。
会社帰りの電車で、目の前の席に座っている嘘みたいに趣味の悪い派手な帽子を被った女性の携帯に電話がかかってくる。その3和音だか4和音だかのスカスカな着メロ(パッヘルベルの「カノン」)と、やや大きな声での楽し気な会話を聞いているうちに軽い鬱に襲われる。
これはきっと空腹だからだ、そうだそうだ。と思い窓を見るととても不機嫌な表情の顔が映る。
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