で。
こんなことを言うのは野暮だということくらい重々承知しているのだけれども、皆さん投票に行きましょう。
投票でしか政治に参加することはできないのだ。デモやストで政治が変わることなんて絶対無い。あんなのは自分が面白がるか他人を面白がらせるかくらいの効果しか無いと思う。
ビル・ゲイツくらいに金持ちになって大量の政治献金をおこなう（ことができる立場に立つ）か、ルパート・マードックくらいにメディアを掌握して情報にバイアスをかけまくる（ことができる立場に立つ）以外に、一個人が政治に影響を及ぼせるのは投票しか無いのです。本当に当たり前のことで口にするのも恥ずかしいのだけれども。

あれよあれよと言う間に補正予算案や教育基本法案や年金特例法案や社会保険庁解体・民営化法案、イラク派兵延長法などが強行採決され、どんどん「美しい国」へと突き進んでいるという事態。
防衛庁は防衛省に格上げされ、憲法「改正」のための国民投票法案も準備されて、集団的自衛権も着々と容認される方向に進んでいるように見える。自衛隊の役割が今となんら変わることが無いのであれば防衛庁は「庁」のままで全く問題無いはずなのに何故格上げされなければいけないのか、少し考えてみればその目的は簡単に推測できる。

治安維持法の公布・施行が1925年。３年後の1928年には議会で審議未了になったものを緊急勅令というかたちで「強行改正」され、最高刑を死刑に引き上げるという変更が加わる。更に太平洋戦争の開戦と同じ1941年には厳罰化、対象範囲の拡大、刑事手続の簡略化、予防拘禁制度の導入といった更なる「改正」が行われている。
要するにちょっとした取締りの為の法律が施行から16年後には戦争突入への足がかりへと変わってしまったということになる。
最近、仲の良い友人達に次々と子供ができていて、会う機会も増えてきた。子供たちは皆とても可愛く、親になった友人たちは幸せそうだ。今から16年後、ちょうどその子たちは真っ先に軍隊入りさせることができる手頃な年齢になっていることだろう。

日本人の大多数が納得して進んでいる道なら仕方無いと諦めることもできるかもしれない。日本から逃げ出すことも考えることになるかもしれない。
でも、今この国が進んでいる道に賛成しているにしろ反対しているにしろ、皆が具体的にそれを示してくれないと（少なくとも）私は納得できないのだ。それを示す方法はただ投票行動しか無い。
後になって「自分は実は反対だった」「そもそも納得してなかった」と騒いでも、文字通り後の祭りにしかならない。というかそんな祭は起こさせてすらもらえないと思う。

皆さんの気持ちが知りたいのです。それだけです。

ほらやっぱり面白くない。